厚労省の「2021年2月分生活保護の被保護者調査」では、生活保護受給世帯の内訳では高齢者世帯が圧倒的に多く、55.2%に上る。年々増加しており、2月末では89万9632世帯と90万世帯に迫っている。
つまり、正規の受給開始年齢65歳に対して、75歳までに死んだ場合には60歳から受給を開始した方が得で、82歳以上長生きするのであれば、70歳から受給を開始した方が得ということになるのである。
筆者の子どもたちは、「年金に期待していない。もらえないと覚悟している」という。老後の生活不安が、若者層は結婚や子作りを躊躇う一因になっているという指摘は多い。将来世代のためにも、高齢者の“豊かな老後”を実現する必要がある。