働き続けることで安定したキャッシュを生み出すことが資産寿命を延ばす一番の方法です。
別にそんなことをしなくても入ってくるお金と持っているお金で人生を楽しめばいいわけで、あえて資産寿命を延ばさなければならない意味がわからない、という人もいるでしょう。
一番大切なことはお金を持っていることではなくて人生を楽しむことであるというのはその通りです。
民間の保険であれば年を取れば取るほど保険料は高くなるのが普通です。年を取ると病気のリスクが高くなるのは当然だからです。ところが公的医療保険は逆に年を取るほど負担が少なくなる仕組みになっているのですから明らかにお得です。
基本は公的医療保険があれば十分で、それでまかなえない部分だけ、自分の貯金から使えば良いのです。これは介護の場合も同様で、公的介護保険ではカバーできない諸費用については民間の介護保険に入るよりも貯金しておく方が合理的です。
そういう観点で老後を考えてみると、自分の持っている貯蓄や退職金などはできるだけ使わずに先延ばしした方が良いのです。その辺りの原理原則は、以下の3つです。
① 日々の生活は公的年金でまかなうようにする
② 趣味や楽しみのための費用は働いて得る収入やそれを貯めた資金でまかなう
③ 退職金や自分の保有する金融資産はできるだけ取り崩さず、将来に備える
ここで言っているのはケチケチと節約をしながらお金を貯め込んでいこうということではなく、定年後も人生はおおいに楽しむべきだということなのです。
そのために働いて得る収入で人生を楽しみましょう、そして持っている金融資産は、その寿命をできるだけ延ばして将来のリスクに備えましょう、という主義でいくべきではないでしょうか。