『超」勉強法』など、“学び”に関する幾多の著作で知られる野口悠紀雄一橋大学名誉教授は、コロナ禍、そしてAI時代の今は「独学」ほど重要なものはない。大学で学ぶ機会のなかった人も、学部レベルの勉強は独学でも十分可能。勇気をもって一歩を踏み出そう、とエールを贈る。

私がこの経験を通じて確信したのは、「大学学部で教えている経済学なら、独学で勉強できる」ということだ。
みずからの可能性を限定してはいけないと、声を大にして主張したい。独学によって、学歴制約を突破することが可能だからだ。
弁理士、行政書士、司法書士、公認会計士、通訳案内士、不動産鑑定士、気象予報士など、受験資格に学歴制限がない試験もある。IT関係でも、学歴制限がない資格試験がいくつもある。
こうした試験に挑戦して高得点を取ることができれば、それによって新しい人生が開けるだろう。
しかし、いま再び時代が変化しようとしているのだ。
大きな変化が起これば、これまで誰も手をつけていない世界が広がる。そこでは、独学で身につけた知識をもととして、新しい事業を起こすことができるだろう。