ただの早期退職と一体何が違うのかというと、一般的に早期退職は数億円規模の資産を築き上げ、退職後はお金のことは気にせず悠々自適な生活を送ることがイメージされ、とにかく退職までに大きな資産を築くことに焦点が当たります。
一方でFIREは、どちらかというと退職後の生活の方に焦点が当たります。自身や家族が生活していくための(一年当たりの)費用を把握した上で、その費用を運用益(投資利益)で賄うための資産額を逆算し、その金額を計画的に築いていくこと、これがFIRE達成までの道のりとなります。
“70歳定年”をきっかけに、さまざまな働き方の課題が出ており、「生涯現役」という言葉も目にするようになってきました。さらに若いうちから「雇用は会社に与えられるものではなく、みずから考えていくもの」という意識をもつことが必要となってきています。
こうした時代の移り変わりの中で、定年あるいは一つの会社に縛られることそのものが常識ではなくなってきています。FIREについても、完全に労働を止めるのではなく、程よい労働で収入を得つつ残りの必要額を資産運用で確保する「サイドFIRE」という生き方も増えてきているようです。