シニア独立は、若者のベンチャー起業とはまったく異なるものだ。ゼロから新しい事業やビジネスモデル、商品・サービスを生み出すのではなく、これまで積み上げて来た経験値をもとに独立する場合が多いからだ。営業をしてきたシニアが営業代行や営業コンサルタントを目指したり、人事経験をもとに人事コンサルタントを目指すという具合である。
つまり、自分の強みを最大限に活かすことが土台となる。まず自分の強みを棚卸しすることが大切だ。この自分の強み、専門性を見つけたら、次の課題はその強みを磨き続けていくことになる。なぜなら、長く会社で働く中で身につけきた専門性は、会社を辞めた時点から古び始めていくからである。
「お金にならなくてもやる仕事」とはどのような仕事だろうか。
これは、自分の専門分野に関連するものの、すでに持っている専門性だけでは対処できず、同時進行で学ばなければならないような仕事である。学習が求められるため、必然的にかける時間も労力も大きくなる。報酬が見合わないと感じるケースも出て来るだろう。しかし、このような仕事こそ積極的に引き受けるべきだ。