グラットン氏が大切だと考えているのが親密で多様な人間関係である。「何歳になっても学び続けられるよう、さまざまなことを教え合える人が周囲にいることが重要だ」「良き友がいれば活力も高まる」「背景の異なる多彩な人々と知り合っていれば、新たなキャリアにチャレンジしやすくなる」
ところが日本の高齢者は一般的に人間関係が希薄だ。
「日本の人々は無形資産が有形資産と同じぐらい重要であることを認識すべきだ」と言う。貯蓄や不動産といった有形資産にばかり目を向けるのではなく、人間関係をはじめとする無形資産を増やすことが、人生100年時代を豊かに生きるこつとなるという。