現役時代のみならず老後までもお金を節約し続けると、若いときに何万時間も働いて貯めたお金を結局使わないままになる。言ってみれば「タダ働き」していたも同然になってしまうからだ。二度取り戻せない「有限な時間」を無に帰してしまうことほど、もったいないことはない。
アメリカ従業員給付研究所は、2018年、高齢のアメリカ人の資産と支出に関するデータをもとに、退職後の20年間で(または20年未満に死ぬまでに)どれだけ資産が減少したかを調査した。
資産額が多い人々(退職前に50万ドル以上)は、20年後または死亡するまでにその金額の11.8%しか使っておらず、88%以上を残して亡くなっている。