結果的に、同じように出世をした人でも、仕事をリタイアしてからは大きな差がつくことになります。具体的には、部下や後輩を可愛がって面倒を見ていた人はいつまでも慕われます。一方、他人を蹴落としたり、上に媚びて下に威張っていたりした人のところには誰も寄りつかないのです。
私は、病院で見舞客に囲まれている高齢患者と、孤立している患者の圧倒的な差を目の当たりにして、人生について考えました。そして、やはり人に優しくして生きようと決意しました。
私は無理矢理、子どもに介護を期待するくらいなら、自分が築いた財産を使って住み込みのお手伝いさんを雇ったほうが、よほどましだと思います。仮に1億円の財産があれば、月60万円でお手伝いさんを15年雇うことができます。「とても1億円なんてお金は持っていない」という人でも、自宅を持っている人はリバースモーゲージという仕組みを活用する方法があります。
シンプルな話で、つまり「子どもに家を残さない」と決めれば、使えるお金が増えるのです。