そもそも「資産が多い=幸せ」ではない。 国内でも2019年の内閣府の調査では年収1000万円までは収入とともに幸福度が上がったが、年収3000万円を超えると下がっていく傾向があった。
「お金持ちでも、心の不安を抱えている人は少なくない」と語る。
「“このお金がなくなるんじゃないか”“このお金をどう使ったらいいのか”という不安です。どんなにお金があっても、心が落ち着いていなければ、幸せを感じることはできないのです」
「人生における価値観は、年齢とともに変わります。例えば子供の頃はけんかが強い子や勉強ができる子がえらいと思っていました。だけど社会に出てテレビに出るようになったら、パネラーよりもギャラが高い司会者の方がえらいと思うようになった。私自身、そんなふうにお金に振り回された時期がありました。でも、年を重ねると、お金だけではない本質が見えてくる。
ぼくは生まれつきのお金持ちではないですし、子々孫々に引き継いで守らなければならない資産もありません。だから、自分で稼いだお金は自分の好きなように、使い切るつもりですよ」