仕事でお金を稼いでも、自分が満たされることにそれを使うという「ご褒美」を得なければ、タダ働きをしたのと同じだ。稼いだお金は、「ご褒美」を得るためのツールにすぎない。
仕事の報酬は、それを稼ぐために費やした「ライフエネルギー」の量を表している。人は、時間やエネルギーと引き換えにお金を得る。人生を充実させることにそのお金を使わない限り、仕事に費やしたライフエネルギーが無駄になる。
「人生の残り時間」を意識することは実に重要だ。例えば、旅に出て最終日が近づくと切迫感に駆られ、回る場所をより慎重に選ぶようになる。「もう終わりか! 早く回らなきゃ」と。
人生も同じだ。人は永遠に生きるかのごとく毎日を送りがちだが、人生という「地球上でのバケーション」には必ず終わりが来る。その日が近いことを知ると切迫感に駆られ、一つひとつの経験に、より大きな充足感を抱くようになる。
「残り時間」を意識すると、物事の優先順位が見えてくる。喜びを先送りしていると、将来、「無為に過ごしてしまった!」と後悔することになるだろう。